XM Diary
スピードインターフェイス修理
1997.1.29
購入後、わずか2ヶ月で発生し始めたハイドラクティブサスペンションのハードモードへのロックがついに完治しました.
まずはこれまでの現象を振り返ってみます.
XMには瞬間燃費や平均車速等を表示するトリップコンピューターというものが付いています. ところが、私のは納車2日後くらいには早くも動作がおかしくなり、正常に動いたりバー表示だったりという感じでした.
まぁおまけみたいな機能だからいいか、なんてクレームもつけなかったのが今にしてみれば大きな間違いっだったようです. サス誤動作が頻発してからこいつとの関係を観察したところ、
1.トリップコンピューター非動作時はスイッチ操作でハードモードに固定出来ない.
2.正常に動作している時はスイッチでサスの切り替えが出来、サス誤動作も起こらない.
3.100km/h以上で正常に動き出すことが多い.
というわけで、この辺を説明して修理に出したが不明との悲しいお答え(;_;) そうこうしているうちにブレーキジャダーが出始めてサス誤動作は後回しに.(以前書いた通りエンジン再始動でほぼ直る為、緊急性は低かった)
年末の闘いによりめでたくジャダーも直り、本格的に解析を開始. 最初に狙いを定めたのが、車速センサー.(こいつが逝ってしまうと、サスはハード固定になる) ところが、導通・抵抗値・回転させた時のパルス出力全てがOK.
的が外れたのでとりあえず電気的な要因であることを確かめる為にサスを切り替えている電磁バルブのコイル導通状況をモニターしてみることにした. 結果はロック中とハードモードに入れた時が同じ値となったので電気系要因と断定!
あまりの資料不足に嘆き購入ディーラーへ赴き、全ての資料を見せてもらう. ここで大発見! 車速センサーとハイドラクティブECU間には信号処理ユニットがあるらしい.
調査データをもとに、まずはグローブボックスを外ししてみる. グローブボックスを開けて見える4箇所の+ネジを外す. そして蓋のロック部を引いて押すとカチッと下に下がる.
左側の照明ユニットを引き出してから両サイドの引っ掛かりを外せば取り出せる.
目的のユニットへ到達. 写真の通り一番右奥にあるのでひとつ手前のユニットを外してから取り出す. 取り外し方は、一旦前側に押すとツメから外れるので、その後引っ張れば良い.
外れたユニット. 無謀にも、12V電源と60km/h相当のパルス(サイン波)を印加したところ出力は出てこない.
この時点では直っていないのだが、なぜか勝利を確信してしまった(^^; このユニットはそれほど高価ではなさそうなので交換すれば済むことなのだが、ここまできたらイケイケである.
まずはユニットをを分解し、半田付け部などの外観チェック. こいつは問題なかった. 次に弱そうな電解コンデンサーを取り外し容量チェックしたがこれもOK.
ということはOPアンプかボルテージコンパレーターが怪しそうだが、ちょっと触れないので順番に半田付け部を再半田させながらチェックしていると、変な部品(コンデンサーらしい)のところで突然それっぽい出力が!
ちょっと信じられない気持ちと天にも昇っちゃいそうな気持ちで、入力信号を変化させたりユニットを叩いたり(笑)してたが、どうやらイケそうである. はやる気持ちを押さえながら、ユニットを取り付け会社の先輩と試乗.
もし直っていれば普段はめったに動かないトリップコンピューターが動くはずである. 発進すると...動く!動く!動いてるよ! 思わず2人で叫んでしまいました(^^; 先輩を送った後も安定しており、思わず悦にひたってしまった(^^;
最終的に原因は半田付け部の接触不良でした. また解析しているうちにわかったことですが、出力NGにも2通りあり、完全にOFFの時と微少なノイズが出てる時があり、圧倒的に多い後者の時はECUが騙されていて、ロックもしない代りにハードに固定も出来なかったようです(あくまで推定ですが)
トリップコンピューターが動くことがこんなに大事とは.
スピードインターフェイスの端子番号と役割はこちら.